仏教形式での葬儀の場合、参列者は必ずお焼香をあげます。お焼香には種類があり、大きな斎場では主に立礼焼香か座礼焼香かで分かれます。この二つは読んで字のごとく、立って香をあげるか、座って香をあげるかの違いです。
立礼焼香のやり方としては、まず列に並び順番を待ちます。自分の番がきたら、次の人に会釈をした後祭壇に向かいます。祭壇の前で遺族と僧侶に礼をしてから、祭壇に近づき遺影に礼をします。その後香をあげ、最後に遺影に手を合わせて一連の流れは終了です。
次に座礼焼香です。流れとしては立礼でのやり方と変わりませんが、体勢が異なります。移動の際は常に腰を落とし、まっすぐ立たないことを意識しましょう。礼は全て正座の状態で行います。自分の番がきて、次の人に会釈をした後、まず中腰で祭壇に向かいます。祭壇の前で座り直し、遺族、そして僧侶の順番で礼をします。遺影に一礼した後、座布団の前までは両手をついて膝立ちし、膝行と呼ばれる独特の所作で移動します。出来るだけ腰を落とし、低い姿勢を心がけましょう。その後座布団に座り香をあげ、遺影に合掌し、香をあげる前と同様に膝行で退き、遺族に一礼して終了です。いざという時にパニックになってしまわないよう、一通りの所作を学んでおくことが大切です。